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  1. 株主総会議事録に株主リストの添付が必要になります

株主総会議事録に株主リストの添付が必要になります

(更新)2016.10.19
(初回掲載)2016.05.27

商業登記規則の改正により、商業登記の申請時に株主総会議事録とあわせて株主リストの添付が義務づけられることとなります。株主総会議事録を添付する登記申請は、商業登記申請の中でも多数ありますので、規則の改正により実務に大きな影響がございます。ここでは、これまでに判明した内容をまとめてご説明します。

改正の概要

商業登記規則第61条第3項に次の規定が新設されました。これは登記すべき事項が株主総会の決議を要する場合に、別途株主リストを提供することによって、虚偽の登記申請がなされることを防止し、商業登記の真実性の担保を図るものです。

商業登記規則第61条
3 登記すべき事項につき株主総会又は種類株主総会の決議を要する場合には、申請書に、総株主(種類株主総会の決議を要する場合にあつては、その種類の株式の総株主)の議決権(当該決議(会社法第三百十九条第一項(同法第三百二十五条において準用する場合を含む。)の規定により当該決議があつたものとみなされる場合を含む。)において行使することができるものに限る。以下この項において同じ。)の数に対するその有する議決権の数の割合が高いことにおいて上位となる株主であつて、次に掲げる人数のうちいずれか少ない人数の株主の氏名又は名称及び住所、当該株主のそれぞれが有する株式の数(種類株主総会の決議を要する場合にあつては、その種類の株式の数)及び議決権の数並びに当該株主のそれぞれが有する議決権に係る当該割合を証する書面を添付しなければならない。
一 十名
二 その有する議決権の数の割合を当該割合の多い順に順次加算し、その加算した割合が三分の二に達するまでの人数

株主リストとは

株主リストとは、株主名簿に類似したものでありますが、会社法が規定する株主名簿とは記載事項が異なることから、法務省では「株主リスト」と称して区別しています。株主リストは商業登記規則61条第3項の定めにより次の事項が記載されている必要があります。

株主リスト(規則61条3項) (参考)株主名簿(会社法121条)

氏名又は名称及び住所
保有する株式の数
議決権の数
議決権の割合

株主の氏名又は名称及び住所
保有する株式の数
取得日
株券番号(株券発行会社の場合)

株主リストに掲載する株主は、総株主である必要はなく、上位10人または、議決権の上位3分の2のいずれか少ない人数となります。すなわち、後述する例外を除いて最大10名の株主リストを添付すれば足ります。

株主リストの例

株主リスト画像は法務省のホームページで公開されている株主リストの記載例です。

株主リストに記載する株主は、当該株主総会で議決権を行使できる株主です。基準日を定めた場合には、基準日における株主リストを作成する必要があります。

作成した株主リストは代表取締役が押印し証明する必要があります。

株主リスト作成の具体例

保有議決権数が10位である株主が複数いる場合

10位の株主が同順位で2人いる場合は、2人とも株主リストに記載する必要があります。仮に同順位10位の人の途中で3分の2に達したとしても、同順位の株主の全員を記載する必要があります。

発行済株式100株の会社で1株保有の株主が100名いる場合

上記の例と同じ考え方により、100人全員の株主リストが必要になります。

東京証券取引所に株式を公開している株式会社の場合

取り扱いに違いはなく、上位10名のみ提供すれば、それが議決権の3分の2に満たなくても問題ありません。なお、有価証券報告書を流用する株主リストの様式も用意されていますが、通常の株主リストを作成する場合とその手間はほとんど変わりません。

同族会社等判定明細書がある場合

同族会社等判定明細書がある場合、専用の書式で明細書の内容を流用することができますが、記載する内容が株主リストとほとんど変わらず、通常の株主リストを作成しても手間はほとんど変わりません。

株主リスト作成上の注意点

議案ごとに作成する必要があります

議案によって議決権を行使できる株主が異なる場合には、議案ごとに株主リストを作成する必要があります。どの議案も議決権を行使することができる株主が同じ場合は、株主リストは1通作成すればよいですが、その場合でも「第1号議案ないし第3号議案」というようにどの議案を対象とした株主リストなのかを記載しておかなければなりません。

登記に関係しない議案の株主リストは必要ありません

議事録の中に剰余金処分の件や、取締役退職慰労金支給の件といった、登記には関係の無い議案がある場合でも、これらについて株主リストを作成する必要はありません。

出欠や議決権の行使の有無は関係ありません

株主リストはあくまで決議時点での上位10名または3分の2の株主を記載するものであり、欠席した株主や議決権を行使しなかった株主がいた場合でもそのまま記載する必要があります。

株主総会決議を省略する場合や総株主の同意が必要な場合でも必要です

いわゆる書面決議(会社法第319条)により株主総会決議を省略した場合や、株主全員の同意が必要な事項の場合も、別途株主リストを作成する必要があります。

種類株主総会の株主リストも必要です

登記事項につき種類株主総会の決議や、種類株主全員の同意が必要な場合は、種類株主の株主リストを作成する必要があります。

有限会社も必要です

有限会社は会社法上は特例有限会社として株式会社と同様に取り扱われております。したがいまして、有限会社の役員変更や、目的変更などといった場合においても、株主総会議事録と共に株主リストを作成する必要があります

施行日

平成28年10月1日

平成28年10月1日以前に開催した株主総会であっても、登記申請が10月1日以降となる登記申請については、株主リストの添付が必要となります。

株主リスト書式のダウンロード

株主リストの書式は、法務省のホームページからダウンロードして使用することができます。記載例も掲載されておりますので、そちらをご参照ください。

法務省の書式を参考に、佐藤司法書士事務所がオリジナルで作成した株主リスト(エクセル形式)を下記からダウンロードできます。法務省の書式より簡略で入力しやすいようにしてあります。東京法務局で問題なく受理されている様式ですが、ご使用に際しては自己責任でお願いいたします。

株主リストには代表取締役が登記所届出印(会社の実印)を押印しなければなりません。株主総会の決議時点と登記申請時点で代表取締役が交代していたり、商号や本店が変更している場合、登記申請と同時に印鑑を変更する場合には、変更後の本店、商号、代表取締役、印鑑を使用して株主リストを作成しなければなりません。

株主名簿の整備はお早めに

商業登記申請においては、これまでも株主名簿を添付しなければならない場面がありましたが(例:発行する株式の全部について株券を発行していないことの証明)、株主名簿が未整備のため、司法書士が苦慮してしまうことがしばしばございました。今後、株主総会議事録への株主リスト添付が義務づけられることにより、株主名簿の必要性が高まるものと思われます。株主名簿未整備の株式会社においては、ぜひこの機会に整備されることをおすすめいたします。中小会社では、税務申告における「同族会社等の判定に関する明細書」などをもとに比較的簡単に株主名簿を作成することもできますので、詳しくは佐藤司法書士事務所にお気軽にご相談ください。

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